
飼い主が教えたい行動トップ3
犬を迎えたら皆さん犬に教える行動として、お座り、マテ、お手、が一番先に頭に浮かぶのではないでしょうか。
飼主から出される指示で一番多いと思われるのが、お座りです。お座りをすることで、行動を制限できる、つまり犬をコントロールする一番の近道になります。そして「マテ」はその制限された行動を持続させるもの。飼い主の指示通りお座りをしてマテが出来れば、飼い主にとって犬の扱いは断然楽になります。
「お手」は物理的に犬に直接触れることが出来る行為として重宝されるます。犬が人に足を掛ける行為は時には攻撃でもあり危険を伴うので、お手は教えるべきではないという意見もありますが、安全にできるように工夫しておくことで、危険を回避できるので、お手は教えていいと考えています。
それよりも「お手」という行動を犬に取ってもらうのは、医療行為等の協同ケアに役に立ちます。爪を切る時、足を拭く時、犬が自ら足を差し出してくれる、その足を触ることが出来るのは犬の健康を守上でとても大切になってきます。
行動の意味を考える
お座りは、犬が地面にお尻を付けたタイミングでマークし強化子すれば簡単に教えることができます。しかしマテはどうでしょう。
よく見るのが、座っている犬に制御の意味で手をかざし「待て、待てよ!待て待て待て!」と言い続けている飼い主さん。これでは犬がしていることは、マテではなく、奇妙な動きをし奇声を発する飼い主を鑑賞しているだけです。
何か行動を教えたい場合、その行動は犬にとってどういったものか、どんな意味を持つものかを考えることをお勧めします。犬の行動には全て意味があるので、犬が無意味と感じる行動は教えにくいし、犬にとってもそれを学ぶのは苦痛となるからです。
価値のある行動の提案
正の強化を使った行動修正で起こしやすい間違いは、やって欲しくない行動を別の”飼い主が望ましいと思う”行動に置き換える過程で、それが犬が本当に望む行動であるかどうかの評価をおざなりにすることです。
報酬を出すことによって、その報酬欲しさに行動する犬を見て行動修正が正しく行われたと思いがちですが、それは札束を見せられてやりたくもない労働を強いられていることになっていないか、慎重に判断する必要があります。そうならないためにも、常に犬が望む行動を、好んで取る行動をレパートリーとして持ち、そのアレンジで行動修正していくのが好ましいとかんがえられます。
待てはそこでいることで安心・安全が確保できると犬が理解できると、自ら待ってくれるでしょう。飛びついてくる犬には、ドッグダンスやアジリティでその能力を十分に発揮できるチャンスをあげるといいでしょう。環境設定で、飼い主にとって困る行動が出ないように工夫するのもいいですが、問題と思っている行動を封じ込めるのではなく、その行動を取るTPOを犬に知ってもらうことで、行動を減らしたりすり替えたりすることなく望ましい行動にできるかもしれません。
犬にそんなことができるのか?と思われるかもしれませんが、犬は私たちが思っているよりもずっと賢く、生きていく上に必要な行動を厳格に選択をしています。
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